ビデオゲームは1950年代以降に誕生してから、様々な形で私たちを楽しませています。喫茶店で大人気となったアーケードゲームや、ストリートファイターで一躍ブレイクしたゲームセンター、ゲームボーイやプレイステーションなど自宅で本格的なゲームが楽しめるようになり、現在ではオンラインで高精度なゲームを世界中のプレイヤーと対戦することができるようになりました。ここでは、そんなビデオゲームがエンターテイメントの世界に与える影響を探っていきたいと思います。
大きく変化したエンターテイメントの形
娯楽と言えば、何を思い浮かべますか?昔から人々は大衆娯楽に惹かれ、大衆演劇や大衆音楽など、一か所に集まってアートを楽しむ文化が盛んでした。今でも、映画館や劇場は人気がありますが、特に劇場はチケットが高いので手が届かない人もいるのではないでしょうか。映画は配信型で楽しめるNetflixやHuluなど、映画館に行かなくても映画を楽しめる時代になりました。広告収入が見込めるため無料で閲覧できるYouTubeなども、私たちのエンターテイメントとの付き合いに大きな変化をもたらしました。実はこれらの自宅で楽しめるようになった娯楽にも、ゲームの影響はあります。
バーチャルリアリティによるゲームの遠隔エンターテイメント化
今まではゲームは1人で楽しむもの、またはゲームボーイアドバンスやニンテンドーDSでデータ通信をして友達同士でプレイを楽しんだり、任天堂Wiiを使って家族でゲームを共有するなど、基本はリアルな環境で楽しむのが主流でした。しかし、オンラインゲームの登場により、ゲームにログインすれば世界中のプレイヤーとオンタイムで対戦することができるようになりました。これは、その場に行かなければ&その場に人がいないと楽しめないエンターテイメント型から、いつでも人と繋がれる遠隔型エンターテイメントに大きくシフトしたと言えるでしょう。
マイノリティからマジョリティになったゲーム文化
ビデオゲーム業界とエンターテイメント業界には、強い繋がりがあります。かつては、エンターテイメントから発生した作品がビデオゲームに流れるという形態をとっていましたが、現在ではビデオゲーム業界からエンターテイメント業界にアイテムや商品が流れています。例えば、アプリで利用できる無料ゲームがアニメ化されたり、ファングッズとして商品化されるなど、ゲームファン人口が多いからこそ可能なビジネスが誕生しています。また、ゲームファンのためのフェスティバルも日本のみならず海外でも開催され、毎年大盛況です。ゲームがマイノリティとしてではなく、マジョリティとしてエンターテイメント的に認められている証拠でもあります。